第2回 色のガイドラインセミナー開催!

2016年9月28日(水)
TOTO札幌ショールーム研修室

 「札幌市 広報に関する色のガイドライン」が発表されたのは2月18日でした。わかりやすく作られていますが、プロのみなさんからはCUDの解説とそれぞれの分野に合わせたテクニックの紹介を希望する声が多く寄せられました。そこで、7月の初めに「色のガイドラインセミナー」(8月22日開催)の募集を開始したのですが、[2D](印刷、グラフィックデザイン、Web)の回が2週間を待たずに満席になってしまいました。そこで急遽、2回目を開くことを決定。次のセミナーの開催日が2ヶ月以上先にもかかわらず申し込みは続きました。
[3D](建築、建設、コンサル、インテリア、サイン)の回も締め切り前に満席になり、申し込まれたみなさんのCUD(カラーユニバーサルデザイン)への関心の高さは、私たちスタッフにとって嬉しい誤算でした。

 第2回 「色のガイドラインセミナー」(9月28日)の会場も第1回同様、熱心なみなさんでいっぱいになりました。私たちも前回のセミナーの反省やアンケートのご意見を取り入れ、スライドをブラッシュアップして臨みました。
 午前の[3D]では、 色弱者が見間違えたり見落としたりしやすいサインや案内板、建築物に付帯する誘導線やトイレドアの表示錠(使用中は赤)など、私たちの周囲にある「色の情報」を紹介しました。 また、変更事項を書き込むときに使う赤ボールペンが目立たなかったり、混同色が多いマーカーペンなどは、午後の仕事にすぐに活かせる「色の情報」です。さらに、年齢と共に黄変化する色覚にも触れ、 色の見え方が一つだけではないことを知識と感覚で獲得してもらいました。

 午後の[2D]では「社員揃って参加」の会社も数社あって、CUDに対する意気込みを感じました。スマホのアプリ「色のシミュレータ」を使ってカラーチップから混同色を見つける実習に、みなさん悪戦苦闘。これは、なかなか見つけにくいものですが、慣れてくると「混同色かも?」がわかるようになります。後半の広告制作のロールプレイングでは架空の学習塾の広告をモデルにCUDの作業過程をおさらい。情報は正しく伝わらなければ意味がありませんが、デザインの面白みや感覚的に訴えてくることを失っては広告の価値も下がってしまいます。CUDが広まることでデザイン自体もよくなって欲しいと感じます。

 [3D]も[2D]もCUDの基礎から話が始まり、すぐに使えるCUDを活かした実務までを一気に駆け抜ける2時間でした。
 受講されたみなさま、おつかれさまでした。それぞれの仕事にCUDが活用され、「色の情報」が共有されることを期待します。ありがとうございました。