2月会員の集い

北海道CUDO会員の集い
2018年2月3日(土)13:30〜15:30
札幌市中央区民センター 2F 視聴覚室


 今回の会員の集いのスピーカーは映像ディレクターのNmさんと建築の仕事をされているNrさんです。お二人とも色覚のタイプはD型です。映像も建築も色彩に無関係ではない仕事ですから色の扱いがちょっと気になりました。でも、映像のスタッフには美術監督がいますし、建築には意匠設計を担当する人がいますので、色のことで困ることはほとんど無いそうです。仕事は周囲の人との話し合いの中で進められるので、むしろコミュニケーション能力が求められるとNmさんはおっしゃっていました。お二人とも自身が色弱であることを周囲の人に伝えているので、理解のすれ違いはすぐに解消できるようです。最近は色弱であることを隠さない人が増えているのでは?と感じていたら、「その方がサポートを受けやすい」と参加者で高校生のHくんから発言がありました。色覚のタイプの違いは特別なことではなくなっているのかもしれません。
 ところで、Nrさんからこんな指摘がありました。「パソコンの事務処理用ソフトウェアの色の基本設定が、従来のはっきりした色合いから中間色に変わって、最近の書類や資料がわかりにくい」と…。きっと、その基本設定で配色するとおしゃれで美しい書類ができるのでしょう。でも、その色が原因で色弱の人に情報が伝わらないとしたら、それはとても困ります。CUDの知識があれば、回避できることなのですが…。
 さて、お二人の話から、Nmさんは映像に興味があったので、Nrさんは都市計画に関心があったので、それぞれの分野を学びプロになりました。「心惹かれる何か」が進路の方向を示し仕事へとつながったのです。色弱は個性の一つで、職業選択の間口を安易に狭めるものではありませんが、まだまだ誤解されているところがあるようです。お二人のように希望する仕事の扉が開かれるよう、これからもみなさんと一緒に考えて行きたいと思います。
 初参加の方も多い今回の会員の集いでしたが、活発に意見が交わされ、とても有意義な2時間でした。参加してくださったみなさま、ありがとうございました。
〈 J 〉